【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項の次に掲げる患者の記載を
「本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある以下の患者
1)チトクロームP450(CYP)2D6の活性が通常の患者(Extensive
Metabolizer、
EM)で、以下に該当する患者
・中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者
・軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり、中程度以上のCYP2D6阻
害作用を有する薬剤を使用中の患者
・軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり、弱いCYP2D6阻害作用を
有する薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤の両方を使用
中の患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤と
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤の両方を使用中の患者
2)CYP2D6の活性が低い患者(Intermediate
Metabolizer、IM)で、以下に該
当する患者
・肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を使
用中の患者
3)CYP2D6の活性が欠損している患者(Poor
Metabolizer、PM)で、以下に該
当する患者
・肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を使
用中の患者」
と改め、[用法・用量に関連する使用上の注意]の項のCYP2D6遺伝子型の確認に
関する記載を
「本剤投与開始前にCYP2D6遺伝子型、肝機能、及び併用薬剤を確認すること。
また、本剤投与中も肝機能及び併用薬剤の状況に注意すること。」
と改め、用法・用量の調整に関する記載を
「CYP2D6の活性が通常の患者(EM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mg
として用法・用量の調整を行うこと。なお、中等度以上の肝機能障害
(Child-pugh分類B又はC)がある患者には投与しないこと。
肝機能が正常な患者
|
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
1日2回 |
1日2回 |
1日1回 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
1日2回 |
1日2回 |
1日1回 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
1日1回 |
1日1回 |
禁忌 |
軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者
|
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
1日2回 |
1日1回 |
1日1回 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
1日1回 |
1日1回 |
禁忌 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
禁忌 |
禁忌 |
禁忌 |
CYP2D6の活性が低い患者(IM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mg
として用法・用量の調整を行うこと。なお、肝機能障害(Child-pugh分類
A、B、又はC)がある患者には投与しないこと。
肝機能が正常な患者
|
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) |
併用なし |
1日2回 |
1日2回 |
禁忌 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 |
1日2回 |
1日2回 |
禁忌 |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 |
1日1回 |
1日1回 |
禁忌 |
CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)には、本剤の血中濃度が上昇するた
め投与を避けることが望ましいが、投与する場合は、1回100mg
1日1回
投与を目安とし、慎重に投与すること。ただし、肝機能障害(Child-pugh
分類A、B、又はC)がある場合、又は中程度以上のCYP3A阻害作用を有す
る薬剤を併用する場合は投与しないこと。
注)CYP2D6阻害作用を有する薬剤とCYP3A阻害作用を有する薬剤について
は「相互作用」の項を参照し、禁忌又は用法・用量の調整が必要な薬剤
に該当するかを確認すること。」
と改め、[相互作用]の「併用禁忌」の項に
「〈CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)が
ある患者〉
中程度以上のCYP2D6 阻害作用を有する薬剤
弱いCYP2D6阻害作用を有する薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用を有
する薬剤の両方を併用
クラスIa抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド等)、クラスIII抗
不整脈薬(アミオダロン、ソタロール等)、ベプリジル塩酸塩」
を追記する。
註:以上、厚労省/使用上の注意改訂情報 (19/02/12)より抜粋(製品例追記)
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