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使用上の注意改訂情報 (19/06/18 指示分) index へ戻る | 前へ  次へ

【薬効分類】396 糖尿病用剤
【医薬品名】 ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩(メタクト)


【措置内容】 以下のように使用上の注意を改めること。

【「医療用医薬品添付文書の記載要領について」(平成9年4月25日付け薬発第606号局長通知)に基づく改訂 (旧記載要領)】

太文字は変更箇所
現行 改訂案
警告
重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。また、重篤な低血糖を起こすことがある。用法・用量、使用上の注意に特に留意すること。
警告
重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。
禁忌
次に示す状態の患者
1)乳酸アシドーシスの既往
2)腎機能障害(軽度障害も含む)
3)透析患者(腹膜透析を含む)
4)ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓など心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態
5)過度のアルコール摂取者
6)脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者
7)高齢者

肝機能障害
禁忌
次に示す患者
1)乳酸アシドーシスの既往のある患者
2)重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)のある患者又は透析患者(腹膜透析を含む)
3)心血管系、肺機能に高度の障害ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態にある患者
4)脱水症の患者又は脱水状態が懸念される患者(下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者、経口摂取が困難な患者等)
5)過度のアルコール摂取者
(削除)

重度の肝機能障害のある患者
(新設) 用法・用量に関連する使用上の注意
中等度の腎機能障害のある患者(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、メトホルミンの血中濃度が上昇し、乳酸アシドーシスの発現リスクが高くなる可能性があるため、以下の点に注意すること。特にeGFRが30mL/min/1.73m2以上45mL/min/1.73m2未満の患者には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
・メトホルミン塩酸塩を少量より開始し、効果を観察しながら徐々に増量するなど、慎重に投与量を調節することが必要であるため、本剤投与がピオグリタゾン及びメトホルミン塩酸塩の各単剤の併用療法より適切であるか慎重に判断すること。
・本剤に含まれるピオグリタゾン及びメトホルミン塩酸塩の量、下表に示すメトホルミン塩酸塩単剤の1日最高投与量の目安も考慮して、本剤の投与量を決めること。
(参考)中等度の腎機能障害のある患者におけるメトホルミン塩酸塩単剤の1日最高投与量の目安
推算糸球体濾過量(eGFR)(mL/min/1.73m2 メトホルミン塩酸塩としての
1日最高投与量の目安*
45≦eGFR<60 1,500mg
30≦eGFR<45 750mg
*メトホルミン塩酸塩単剤の承認用法は1日量を1日2〜3回分割投与であるが、本剤(ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として15mg/500mg又は30mg/500mg)の承認用法は1日1回投与である。
・投与中は、より頻回に腎機能(eGFR等)を確認するなど慎重に経過を観察し、投与の適否及び投与量の調節を検討すること。
慎重投与
次に掲げる患者又は状態
(新設)
慎重投与
次に掲げる患者又は状態
軽度〜中等度の腎機能障害
軽度〜中等度の肝機能障害
高齢者
重要な基本的注意
まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、以下の内容を患者及びその家族に十分指導すること。
1)過度のアルコール摂取を避けること。
2)発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良等により脱水状態が懸念される場合には、一旦服用を中止し、医師に相談すること。
3)乳酸アシドーシスの初期症状があらわれた場合には、直ちに受診すること。

脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤等)との併用時には、特に脱水に注意すること。

腎機能障害のある患者では腎臓におけるメトホルミンの排泄が減少し、メトホルミンの血中濃度が上昇する。投与開始前及び投与中は腎機能や患者の状態に十分注意して投与の適否を検討すること。腎機能は、eGFRや血清クレアチニン値等を参考に判断すること。

ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、本剤の併用により乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、検査前は本剤の投与を一時的に中止すること(ただし、緊急に検査を行う必要がある場合を除く)。ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。なお、投与再開時には、患者の状態に注意すること。
重要な基本的注意
まれに重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがある。リスク因子としては、腎機能障害、肝機能障害、低酸素血症を伴いやすい状態、脱水(利尿作用を有する薬剤の併用を含む)、過度のアルコール摂取、感染症、高齢者等が知られている。特に、脱水、過度のアルコール摂取等により患者の状態が急変することもあるので、以下の点に注意すること。
1)本剤の投与開始前及びその後も投与中は定期的に、腎機能(eGFR等)及び肝機能を確認するとともに、患者の状態に十分注意して投与の適否及び投与量の調節を検討すること。なお、高齢者等、特に慎重な経過観察が必要な場合には、より頻回に確認すること。
2)脱水症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤等)との併用時には、特に脱水に注意すること。

3)本剤の投与開始時及びその後も投与中は適切に、以下の内容を患者及びその家族に十分指導すること。
・過度のアルコール摂取を避けること。
・発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良等の体調不良(シックデイ)の時は脱水状態が懸念されるため、一旦服用を中止し、医師に相談すること。
・乳酸アシドーシスの症状(胃腸障害、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等)があらわれた場合には、直ちに受診すること。
4)ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、メトホルミンの併用により乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、検査前は本剤の投与を一時的に中止すること(ただし、緊急に検査を行う必要がある場合を除く)。ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。なお、投与再開時には、患者の状態に注意すること。
相互作用
(新設)
相互作用
併用禁忌
アルコール(過度の摂取)
高齢者への投与
一般に高齢者では腎・肝機能等が低下している。腎機能低下によるメトホルミンの排泄の減少、肝機能低下による乳酸の代謝能の低下が乳酸アシドーシスをあらわれやすくすることがあるので、高齢者には投与しないこと。
高齢者への投与
高齢者では機能、肝機能等が低下していることが多く、また脱水症状を起こしやすいこれらの状態では乳酸アシドーシスを起こしやすいので、以下の点に注意すること。
(1)本剤の投与開始前、投与中は定期的に、特に慎重な経過観察が必要な場合にはより頻回に腎機能や肝機能を確認するなど十分に観察しながら慎重に投与すること。
(2)腎機能や脱水症状等患者の状態に十分注意して投与の中止や減量を検討すること。特に75歳以上の高齢者では、乳酸アシドーシスが多く報告されており、予後も不良であることが多いため、本剤投与の適否をより慎重に判断すること。
(3)血清クレアチニン値が正常範囲内であっても、年齢によっては実際の腎機能が低下していることがあるので、eGFR等も考慮して、慎重に患者の状態を観察すること。

【参考】Sambol,N.C.,et al.:J.Clin.Pharmacol. 1995;35:1094
 


註:以上、厚労省/使用上の注意改訂情報 (19/06/18)より抜粋(製品例追記)


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